ヨークシャーテリアは世界的にも大変人気のある犬です。
よくセレブな人たちが胸に抱いて
マスコミに登場してくるのを見かけることも多いのではないでしょうか。
この犬は不思議な魅力をもっていますが、
その辿った道にはまるで玉の輿と呼べるような
シンデレラストーリーがあります。
ヨークシャーテリアはイギリスが原産の犬ですが、
イギリスは階級という格差があり、
その厳然とした格差の壁は決して越えられないものでしたが、
この犬はその壁を乗り越えた犬でした。
イギリスには上流階級〜地主と貴族などの資産家/中流階級〜実業家、
専門職など/下流階級〜労働者階(ブルーカラー)という3階級がありますが、
その最下層の労働階級は当然ながら上流階級の貴族や貴婦人など
交流をもてるような立場ではありません。
当時、ヨークシャーテリアはこの労働階級の人々が作出した犬でした。
ネズミを狩って退治する犬として使役をしていたのです。
しかし、この美しい犬に見せられた富豪がプライドを捨て、
ヨークシャーテリアを飼い始めました。
やがてそれが広がりをみせ、上流階級の人々の心をとらえるに至ったのです。
ショーへと進出したヨークシャーテリアは
たちまちイギリスにおける人気犬へと昇りつめ、
海外へと更にその人気を飛び火させていくこととなりました。
こうして今、日本でも犬種登録の順位でも
常時10位内にはいるほどのスタンダードな人気を獲得する犬となりました。
古くはペットブームの夜明けとなった高度成長期、
お座敷愛玩犬と呼ばれた3匹の犬のうちの一匹だったのです。
愛嬌があり、ユニークな歴史を持つ犬、
ヨークシャーテリアは今も世界の人々の支持を受けて愛されています。
トイプードル
チワワ
ミニチュアシュナウザー
パグ
ジャックラッセルテリア
○ヨークシャーテリアの性格
ヨークシャーテリアはテリア種の性格、気の強さを色濃く持つ犬です。
体はチワワに次いで世界二番目の小ささですが、
気の強さでは大型犬に負けておらず、
どんどん向っていく位の威勢のよさです。
警戒心が強くて活発。さらに鋭い感覚と知性もあり、
忠誠心も非常に高い性格といえます。プライドは高めで、
テリトリーを守るという自分を強く持つ性格で、
番犬としても適性のある犬です。
ヨークシャーテリアは好奇心が旺盛で動き回る犬でもあり、
愛玩犬としての愛でられる性格のようなイメージでみていると
その印象を見事に覆してしまいます。
元、ハンティングに使われていた犬だけあり、機敏に反応して
小動物をおいかけたり、飼い主がその動きについていけなくなるくらい
陽性な性質をもった犬です。
ヨークシャーテリアは目でコンタクトを頻繁に望む犬でもあり、
飼い主との友情、愛情を強く求める犬ともいえます。
明るく陽性な反面、長期の留守などで別な場所に
預けられたりすると、ストレスで体を壊したりするような
繊細な部分も持った犬なのです。
やや過敏な性格ですので、吼え癖などを持つ場合がありますが、
知性が高いので、ちゃんと躾を行えば解消はできます。
○ヨークシャーテリアの特徴
体高 オス20.3〜22.9cm
メス20.3〜22.9cm
体重 オス3.2kg以下
メス3.2kg以下
特徴は、美しい被毛。
胴体のスチール・ブルーと頭部と四肢のリッチゴールド・タンと呼ばれる
絹のような被毛を持つ犬です。
被毛の美しさはショーにおいても重要な審査基準となります。
ボストンテリア
マルチーズ
ポメラニアン
ダックスフンド
ゴールデンレトリーバー
ヨークシャーテリア最大の魅力、被毛。
「歩く宝石」と例えられるその美しい絹のような被毛は
シングルコートの被毛なので抜け毛が殆どといっていいほどありません。
ヨークシャ−テリアは成長と共に色が変わる犬種としてもしられていますが、
仔犬の頃、生後2、3ヶ月の頃までの被毛は黒色です。
3〜4ヶ月頃から頭部が砂色、褐色になり始め、
やがて被毛がスチールブルーヘと変化していくのです。
ここまでくるには一年以上はかかってしまいます。
成犬になると、長い真っ直ぐな毛がが両サイドに垂れ、
鼻から尻尾の先まで分け目が続き、
おなじみのヨークシャーテリアの姿に変わります。
絹糸のような手触りで、細い被毛なのですが、
実はとても強靭なところもヨークシャーテリアの特徴なのです。
この自慢の被毛、空気が乾燥しやすい時期は痛みやすく、
室内の湿度は適度に保ってあげる必要があります。
綺麗なこの被毛を保つには、毎日ブラッシングしてあげたほうがいいですね。
被毛の手入れはピンブラシか獣毛ブラシを使い、
毛先のほうから少しずつ、
毛をほぐしながらブラッシングをしていくのが重要です。
長い被毛種ですので根元からいきなり梳かすと
ブラシが毛玉やもつれている毛にひっかかり、
毛が途中で切れてしまう可能性があるので注意してください。
ヨークシャテリアは他の犬種に比べ、
被毛の良否(毛量・毛質・長さ・色調)がかなり厳しく重要視されます。
ショーを目指している犬は、毛の美しさの維持はかかせません。
柴犬
ビーグル
キャバリア
フレンチブルドッグ
コーギー
ヨークシャーテリアの歴史は浅く、誕生は1800年代始め頃といわれています。
ネズミ駆除の目的で、持ち歩けるほどの小さい犬を、
との声から始まったと思われる犬の作出ですが、
ブラック・タン・テリアとペイズリー・テリアや
クライズデール・テリアなどと掛け合わせて誕生したようです。
基礎となった犬は、織物職人たちがスコットランドから持ち込んだ
ウォーターサイド・テリアではないかと考えられています。
今よりは大きかったようですが、
ポケットに入るという表現が使われているので、
それでも働く男達からみれば
小さくて持ち歩きやすい犬であったのでしょう。
労働階級の彼等の間でさかんに飼われているヨークシャーテリアが
やがて富裕な層や、貴婦人達の目に止まり始めて、
この犬の運命が方向転換をはじめました。
使役犬からセレブに愛され、「動く宝石」と賞賛され
る世界的な人気犬へと変貌していったのです。
アメリカへと渡ったヨークシャテリアは
1900年代にイギリスの愛犬家との団結により
この犬を更に美しく進化させようという試みが始まりました。
もっと被毛を長く、美しく、小型化に力が入れられ、
その努力の甲斐あって現在の姿に到達しました。
ショーにて競われるその美しい被毛も
この愛犬家達の情熱によって生み出されたものです。
ただ、まだ固定化されて日が浅いがゆえに、
稀に先祖帰りでもしたかのような大きなヨークシャーテリア(7Kgくらい)
も生まれることがあるそうです。
このような道を辿り、ヨークシャーテリアは現在、
私達の目を楽しませてくれる犬となったのです。
ラブラドールレトリーバー
ボーダーコリー
パピヨン
シーズー
ヨークシャーテリア